Archi-TV2010から1週間がたった。Archi-TV2010を支えてくださった全ての人への感謝の念と共に、僕もひとつの個人的な切断面を提示しておきたいと思う。
10/2の13時に始まり、終了してからの1週間でさまざまな意見や議論がArchi-TV2010に対して投げかけられている。この中で、1つ自分として答えておきたいものは田中元子さんによるゲストレビューだ。
「正直な、あまりに正直な」 田中元子さんゲストレビュー
RealTimeReview!!! ゲストレビューをご参照ください
24時間のUSTREAM配信を行うと提案したとき、自分は2時間番組が10本ぐらい直ぐに集まってしまうだろうと考えていた。そして、自分はその1つとして全国の建築学生団体が議論をする「全国学生団体会議」をやろうと思った。しかし、自分の予想に反して、企画として上がってきた番組はそんなに多くなかった。
もちろん、それにはArchi-TV側の告知のまずさ等々は大いにあったので反省はしている。しかし、この企画が出てこない状況こそが田中さんの指摘されている、『善し悪しはともかく、これが2010年現在の「ケンチク学生」』なのかもしれない。それぞれの学生に主張したい「建築」はあると思う。しかしながら、それを主張する場としてコンペや設計課題といった既存の方法しか思いつかないのかもしれない。展示という方法をとる者すら最近は少ないように思う。卒業設計展などの誰かが用意した場に、模型を持っていくことで本当に自分の思う「建築」は伝わるのだろうか。
もちろん、主張をしてみたところで、誰にそれを届けようとしているのか、誰にそれが届くのかが見えてこないと言う現代の状況はあると思う。しかしながら、主張をしてみないことには、誰にも届かず、社会に接続することは出来ないのである。
Archi-TV2010もたどたどしいながらも発信したことで、確実にレスポンスを受けることが出来たし、それに対して今後もさらに応答していくことになるだろう。
Archi-TV2010は開局することで、2010年現在の「ケンチク学生」を本当に生々しく反映したのではないだろうか。そこには、大きな焦りと、苛立たしさと、確実な手ごたえがあったと個人的には感じている。
そして、僕、あるいは僕たちは次へと向かう。いつまでも黙っている人たちとは違うところへ進んでいく。トライアンドエラーを繰り返しながら。